戦争を題材とした劇台本を探している方へ
Contents
戦争を扱った劇台本を提供します
津島次温のwebサイトへお越しいただきありがとうございます。
私はこれまで、戦争を題材とした朗読劇の台本を多数書いてきました。このwebサイトの目的は、それらの台本を皆さんに紹介し、「自分たちの舞台やオーディオドラマに使ってみたい」「とりあえず読んでみたい」という方が居れば、その台本を提供することです。
この投稿では、私がこれまでどんなテーマを扱ってきたかを紹介します。興味を持っていただけたら、ぜひ脚本リストをごらんください。
作者の紹介
ペンネーム:津島次温(つしま つぐはる)
1970年生まれ。京都在住。
2014年より京都放送劇団という劇団に朗読劇(放送劇)の台本を年間1,2本のペースで提供を続けています。
京都放送劇団は毎年8月に「あの日を忘れない」と銘打ち、戦争と平和について考える朗読劇の公演を開いています。その台本を私が書かせていただいているという縁で、戦争を扱った朗読劇の台本をいろいろと書いてきました。
私の台本で扱っているテーマ
ここからは、私が台本の中で扱ってきた題材のいくつかを紹介します。
視覚障害者と戦争
戦時中、目の不自由な人たちは「戦争に協力できない人間」として冷遇されていました。「あなたたちはお国のために役立てないのだから、按摩や音楽による慰安活動など、できることは何でもやらなければならない」と、厳しい言葉を投げかけられることもあったそうです。
そのように非難されてきた視覚障害者のなかには、なんとかお国のために働こうと必死に考えた人たちが居ました。石川県では目の不自由な人が防空監視哨に立っていたという記録が残っています。防空監視哨とは、敵機の襲来をいち早く発見して防空体制を整えるために設けられた監視施設で、日本各地に在りました。普通の人は目と耳で監視をするのですが、視覚に障害のある監視員は耳だけを頼りに防空監視にあたっていました。目が見えない分、耳の感覚は研ぎ澄まされている。そう考えられていたようです。防空監視に立った目の不自由な人たちが実際にどのような功績をあげたかということは分かりません。ただそこに立った人たちは、視覚障害者も戦争に協力できることを証明しようと必死だったのかもしれません。
私は、そういった視覚障害者の戦争体験に関する資料を読み、「戦火の杖音」という台本を書きました。舞台は戦時中の京都。目に障害を持つ女性が、どうすれば自分はお国の役に立てるのかと悩み苦しむ物語です。
「戦火の杖音」についてはこちらで詳しく紹介しています。
建物疎開
建物疎開とは、軍事拠点や政治的な重要施設を空襲による延焼から守るため、周辺の住宅を強制的に取り壊した戦時中の施策のことです。建物疎開は全国各地で実施されました。取り壊しの対象となった家には疎開票が貼られ、住人は否応なく退去しなくてはなりませんでした。疎開票が貼られてから退去までの猶予は一週間ほどしかなったそうです。
建物の取り壊し作業には周辺地域の住人や学生たちが借り出されました。取り壊す家の大黒柱に縄をかけ、大勢の引き手たちがその縄を引っ張り、家を倒すのです。
私が住んでいる京都でも建物疎開は実施されました。京都には五条通、堀川通、御池通という大通りが有りますが、それらは建物疎開によってできた広大な空き地を利用して整備されたそうです。
私は建物疎開をいくつかの台本で題材として取り上げました。「記憶―五条坂の手紙」は、京都の五条通の建物疎開に人生を翻弄される男女の物語です。そのほか、「戦火の杖音」「チンチン電車の看板娘」でも、建物疎開を扱っています。
禁演落語
太平洋戦争下の日本は娯楽が厳しく規制されていました。音楽や映画、演劇などが検閲によって厳しく指導されていたことはよく知られていますが、もちろん落語も例外ではなく検閲を受けました。こうした時流の中で、当時の落語家たちは高座にかけるべきではない演目を自分たちで選定しました。艶話や酒飲みの話、泥棒などの不道徳な話を中心に53篇の演目を「禁演落語」と定め、上演することを自主的に禁じたのです。そして、それら53篇の噺の台本を浅草本法寺の境内に埋葬し、「はなし塚」という石碑を立てて封印しました。
戦後、禁演落語はその封印を解かれました。それらの中には『品川心中』や『明烏』『白木屋』など現代でも演じられる有名な噺も沢山選ばれていました。
戦争がテーマの台本はどうしても物語が暗いものになりがちです。笑いを含みながらも戦争について考えることができる話を書けないものか。そんな思いで私はこの禁演落語を台本のテーマに選びました。禁演落語は「平成七福亭物語ー気楽に笑っていただきます」という台本で取り上げています。
脚本リストをご覧ください
この他にもさまざまな題材を扱った台本を用意しています。
一部の台本は途中まで試読もできます。
くわしくは脚本リストをご覧ください。
「使ってみたい」「読んでみたい」と思ったらご連絡ください
最初に書いた通り、このwebサイトの目的は、私の台本をできるだけたくさんの人に知ってもらい、「自分たちの舞台やオーディオドラマに使ってみたい」「とりあえず読んでみたい」という方が居れば、その台本を提供することです。
このサイトを読んで、私の台本に興味を持ってもらえたら、ぜひご連絡をください。
作者: 津島次温(つしま つぐはる)
連絡先 E-mail : tsushima.sc[at]gmail.com ※[at]を@に置き換えてください。