あらすじ
主人公の七福亭ポン太郎は、こんな名前だけど、自称「見た目はそこそこ悪くない」女性の噺家。
平成元年、ポン太郎は鶴松師匠から真打昇進を告げられる。そしてポン太郎の名前も改名すると。真打に上がるからには華やかな女性らしい名前を付けてもらえると思っていたポン太郎に師匠が告げた名前は「熊五郎」。
「熊五郎」は鶴松師匠の兄弟子の名前で、二代目は女に継がせると決めていたという。そして、襲名披露の演目は艶話の「権助提灯」を演じろと命じられる。
色香のある女性が出てくる艶話は得意ではないし、「熊五郎」という名前も受け入れがたいポン太郎は真打昇進と言われても素直に喜べない。しかし、初代熊五郎がある場所で演じた権助提灯の逸話を聞かされ、ポン太郎は自分が熊五郎を継ぐことの意味に気付く。
太平洋戦争中、噺家たちは艶話など時勢に合わない演目を「禁演落語」として一覧にし、それらを演じることを自主的に辞めた。どんな話でも自由に演じられる平成の噺家が「禁演落語」の有った時代の世情を知り、その事実と向き合い、そして、かつて禁演とされた演目を自由闊達に演じる。
気楽に笑って楽しみながらも、戦争について、平和について考える物語。
この脚本で扱う題材
禁演落語
公演履歴
2017年 京都放送劇団(京都府京都市)
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作者: 津島次温(つしま つぐはる)
連絡先 E-mail : tsushima.sc[at]gmail.com ※[at]を@に置き換えてください。